花恋-はなこい-

久し振りに感じる

圭輔の温もり。


全身から滲み出てくる

ふんわりとした優しさに、

真由は自然と

圭輔の体に手を回した。


「テメェ、話聞いてんのか?」


蒼が今度は乱暴な口調で言う。


ようやく圭輔が

蒼へと視線を合わせる。


「お前に……。

 お前なんかに、真由は渡さない」


―――真由は渡さない―――


圭輔の言葉が真由の心を

甘い蜜で満たしてくれる。


ずっと待っていたその言葉が、

真由の全身を猛スピードで

駆け巡る。