花恋-はなこい-

しかし、

いつまで経っても蒼は

マイクを渡そうとしない。


「ちょっと、藤岡君。

 マイク」


真由が小声で言う。


すると蒼は真由にウインクして、

手にしているマイクを

自分の口にあてた。


「それに……。

 隣にいる真由ちゃんと

 あっちにいる香坂ってヤツは

 別れたみたいなんで、

 俺がこれから

 真由ちゃんを守っていきますんで、

 そこんとこよろしく」


蒼は真っ直ぐ

圭輔を指差しながら、

大きな声で叫んだ。


突然の告白に体育館がどよめく。