花恋-はなこい-

「だったら、圭輔のこと。

 真由ちゃんは

 信じられるよね」


信じる―――


圭輔の気持ちが

変わらないと信じ続ける。


ずっと、ずっと。


真由は聡史の目を

じっと見ながら深く頷く。


「はい。けいくんのこと、

 信じます」


聡史は今度はにっこりと笑って

真由の頭をぽんと撫でた。


「なら大丈夫。

 真由ちゃんがちゃんと

 圭輔を信じてあげれば、

 自然と真由ちゃんだって、

 その編入生とどうしたらいいか、

 分かるよね」