花恋-はなこい-

聡史の視線に杏奈が

両手を大きくぶんぶんと

振りながら、

「んもう。聡史ってば」

とわざと大きな声を出した。

その言葉とは裏腹に、

杏奈の顔は真っ赤に

染まっている。


杏奈も、先輩と一緒に

頑張ったんだよね……


2人のしっかりと繋がれた絆を

真由は感じ取っていた。


でも、今の私とけいくんは……?


ふと、真由の頭に

圭輔の姿がよぎったが、

ぶんぶんと思い切り頭を振り

ゆっくりと1回深呼吸をした。


そして、もう1度笑顔を作ると、

真由は手にしているボックスを

差し出した。