しかし、その声は
圭輔の耳には届かない。
隣にいた杏奈が、
「どうしたの?」
と小声で訊ねると、
真由は今にも泣きそうな声で、
「けいくんの、右手……。
けいくんとお揃いの
指輪が、ない……」
と言った。
すれ違ったあの瞬間に、
真由は圭輔の右手にあるはずの
“将来の約束”
である指輪が
外されていることに
気付いてしまった。
圭輔の耳には届かない。
隣にいた杏奈が、
「どうしたの?」
と小声で訊ねると、
真由は今にも泣きそうな声で、
「けいくんの、右手……。
けいくんとお揃いの
指輪が、ない……」
と言った。
すれ違ったあの瞬間に、
真由は圭輔の右手にあるはずの
“将来の約束”
である指輪が
外されていることに
気付いてしまった。

