私と先輩


「夢凪・・・・・・あいつと知り合い?」

「いっいえ、違うと思います」

そう言いながら考え込む夢凪。

「でさぁ、さっきの、何?」

「へ?さっきの?」

「・・・・・・ヤりたいとかの」

「あっ!それは、そのぅ、」

顔を隠した夢凪の手を取ると真っ赤になってた。
そして夢凪は、ボソボソっと喋った。


「先輩は、私に魅力がなくてムラムラしないのかと思ってて、先輩があんな風に思っててくれて嬉しいです・・・・・・」

そう言って上目遣いで見てくる夢凪。
魅力が無いなんて、思うわけない。

「夢凪・・・夢凪は十分魅力あるよ。てゆうかさ、」

本当はその顔だって結構ヤバい。

「敬語。」

「だって学校ではあんまりタメ語は駄目じゃないですか」

「じゃあ家帰ったら罰ゲーム」
そう言うと、昨日の事を思い出したのだろうか、夢凪は顔を背ける。
そういうのがいじめたくなるんだ。

「昨日の、キ、キスを摩季と涼が、目の前でやったんです・・・」

「凄いな。まぁ摩季ちゃんと涼は慣れてるだろうからな」

「慣れ・・・・・・・」

「うん、慣れ」

「だからあんなに凄かったんだ」

凄かったって、あの二人はどんな風にやったんだ?

「あっじゃあそろそろ・・・」
いいかけた夢凪の携帯が鳴り出した。
夢凪は携帯を開いてしばらくいじると、乱暴に携帯を閉じた。



「何かあった?」





「戻ってくんなって摩季がぁぁぁ」