「はぁ、はぁ、」

ここ、2年のフロア?

「おっ夢凪ちゃん、どうした?」

タイミング悪すぎ!!

「何もないで・・・」

「あっ居たわ!坂井。」

「あっ・・・」

「え、夢凪ちゃんあれ、」

清也先輩は顔にびっくりしている。

「あのケバい子友達?」

なわけあるかー!!!
と言いたい。

「説明してる暇ありません」

突然視界が真っ暗になった。

「なっ次はなに!?」

「夢凪ちゃん、静かに」

清也先輩が静かに話しかけてくる。

「あっどこいった?」

「さぁ・・・??」

しばらくして話し声が聞こえなくなった。

「大丈夫?」

「ありがとうございます」

ほっとした瞬間、カクンとしゃがみこんでしまった。

「やっぱり、大丈夫じゃないよな」

清也先輩は私の頭を撫でる。

「ふっえぇん」
撫でられたせいで私は泣き出してしまった。

「怖かったな」

清也先輩は優しく私の背中をさする。

「うぁぁぁぁん」

清也先輩はしばらく胸を貸してくれた。
落ち着いてきた頃に清也先輩が声を上げた。

「俊輝?」

え?

「清也・・・夢凪?」

「俊輝先輩」

「何・・・」

「変な誤解すんなよ」

「じゃあなんで夢凪は泣いてる?」

「それは・・・」

「あの!大切なものがなくなって、」

「嘘下手くそ」

「俊輝先輩」

怖い。

「夢凪ちゃんが嘘付くと思ってんのか俊輝」

「もう良いですよ。清也先輩」

「夢凪」

「夢凪ちゃん」

「丁度良いですから。離れます」

ちゃんと笑えてたかな。

でも、俊輝先輩は良く分からない。

優しくしたり突き放したり。

先輩は・・・私の事嫌いなのかな?

それもそうか。

そういえば、中2のバレンタインだ。
本格的に知り合ったのは。