――紗理奈の学校に着くと予想外の結果だった。
紗理奈は負けたのだ。
しかも制服でなく、体操着だった。
「・・・ひっく。」
紗理奈は泣いていた。
「悔しいよぉ、うぅ」
先生はそんな紗理奈を見て、悲しい表情をした。
「なんか、負けても、泥を投げられたり、「違う!!」
「俺等はなっなんもしてねぇよ!」
喧嘩相手の男子がいう。
「ぼっ僕はみっみたんだ!俊兄さん」
明らか怯えてる紗季。
「こいつら、紗理奈の服に投げた!」
服泥を投げただと?
それは世間一般の
いじめじゃないのか?
「ひっく。紗季は、だまっ・・・ててよ」
「紗理奈、僕だって男なんだよ」
何かドラマっぽい。
「先生の検討はどうなんですか?」
「あぁ、はい。男の子が悪いですね」
きっぱりといった。
良いのか、それで。
「現に証拠も出ている事ですしね」
あぁ、まあ、服に泥付けられれば分かるよな。
「そうですかあの子達の親は?」
「あちらに居ますよ。」
手で示した方を向くとその子達の親らしき人がいた。
「すみません!」
「大丈夫ですか?」
などと声をかけてくる。
「どうでも良いから帰りたいよ俊兄さん」
「紗季?・・・」
紗季はすっかり冷静になっている。
「私も、帰りたい」
「この子達も大丈夫そうなので、大丈夫です。」
何が大丈夫だ。
ただの気休めじゃないか。
「ありがとうございます」
「本当に申し訳ありませんでした」
「では、この辺で」
二人に小さく行くぞと言い、手を引く。
なんで、こんなにも小さな子達でも強いのか。
考えながら歩く。

