幼なじみの君へ~思い出の欠片~

どうか、マリアと一緒になりますように!

そう心に強く願いを込める。私の前に並んでいるマリアは両手をクロスさせてその間から「愛

と一緒の班になれますように」と呟いている。

あまりにもの必至さに思わず笑えてくる。笑いを堪えていると自分の番がやってきた。

私はそーと慎重にカードを選び抜く。あまりにも真剣に悩んでいる私を先生は怪訝そうな目で

見てくるが気にしない。  これだ!

そのカードをすばやく引くと自分の席にすばやく着席しカードの番号を確認する。

「2班・・・か・・・」

自分が2班であることを確かめ、マリアの元へと歩み寄る。

「マリアー何班だったー?」

そう問いかけるとマリアは

「2班でーす!・・・愛は?」

同じ班だということに嬉しさがこみ上げ顔がついにやける。その行動にマリアは少しびびるが

なんとなく顔から私の言いたいことが分かったようだった。

「藍も2班!?やったー!! めっちゃ嬉しい!」

「うん!うちもーやったー」

2人して大騒ぎするため周りの人は何事かと思っているような表情をした。

するとそこに翔汰がやってきた。「何班?」と聞いてくる。その問いかけにマリアがすばやく

答える。

「2班だよー愛も一緒だよー翔汰は?」

「マジでか!?俺も2班!やったな!!!」

「嘘ーマジかー翔汰と一緒かー素直に喜べないな」

「どういう意味だよそれ!素直に喜べよー」