僕がもらった神恋

「ねぇ、お母さん・・・
毛虫さんだって大切な命だよね?」


「えっ!?」


思いもよらない博己の問いに、
母親は一瞬驚いた。



「毛虫さんだって生きてるんだよね?
大切な命なんだよね?」


博己・・・


目にいっぱいの涙を溜めながら、
真剣な眼差しで母親を見る博己。



「うん、もちろんそうだよ。
毛虫さんだって大切な命だよ。」


母親は博己の手をしっかりと握り、
やさしい笑顔でそう答えた。