博己は知里のことを
嫌ってなんかいなかった、
むしろ好意を抱いていた。


でも、モテない博己が
知里の気持ちに気づくはずもなく、
また自分には不釣合いだと
勝手に思い込んで、
それ以上は近付けないでいたんだ。




「そんな・・・ううっ・・・
ううっ・・・」


知里は泣き出してっしまった。




「あんな男のことは忘れ・・・」


そう言って戸山は
知里をやさしく抱き寄せた。



「うわぁ~ん!!!」


知里は戸山の胸で思いっきり泣いた。




◇◇◇◇◇