「ほれっ、ほれっ!!」


男の子は博己に構うことなく、
棒切れで毛虫を突く。



「やめてよぉ!!
毛虫さん嫌がってるじゃないか!!
やめてよぉ!!」


僕はすぐに起き上がり、
また友達の腕にしがみ付いた。



「なっ、なんやねん、おまえ!!
ウザいなぁ!!」


「お願いだからやめてよぉ!!」


僕は必至だった。


目の前で虐められている
毛虫を助けるために。