僕がもらった神恋

愛梨が帰って来たと思ったのに・・・


まるで生気を吸い取られたように、
力なく歩く博己、
病院の外へ出てベンチに座った。



愛梨・・・


俺はそのままボーっと空を見上げた。



どれくらい時間が経ったのか、
いつの間にか日が沈みかけていた。



「あらっ、さっきの・・・」


「えっ!?」


不意に声を掛けられて振り向くと、
さっきのお婆さんが立っていた。



「あっ、どうも・・・」


「まだいたのぉ?」


「はぁ・・・
あっ、足は大丈夫ですか?」


「うん、なんとかねぇ・・・
さっきはありがとうねぇ。」


「いえ・・・」