僕がもらった神恋

博己はお婆さんをおんぶしたまま
病院へと向かった。


「ごめんなさい、何か用事が
あったんじゃないんですか?」


「いえ、今日は暇で
ぶらぶらしてたんで。」


「そうですか・・・」



やっぱ違うよな・・・


これって自然にするべきこと、
見返りを求めてやることじゃないよな・・・


愛梨に戻ってきてほしいための
親切なんて・・・


俺って最低だ・・・



「ありがとうね。」


その時、お婆さんが礼を言って
ニコッと微笑んだ。



お婆さん・・・


なんだかそのお婆さんの笑顔が、
不安な俺の心をホッとさせてくれた、