僕がもらった神恋

「なっ、何を!?」


俺は思わず振り返り男を睨んだ。



そんなことも気付かず、
二人はイチャイチャしながら
ホテル街の方へと消えて行く。



なんて奴や!!


ポイ捨てなんかしやがって!!
しかも火が付いたまま!!


信じられへん!!


もしも子供に当たったら、
手にしたらどうするねん!!

もしも何かに燃え移って
火事にでもなったらどうするねん!!



「まったく信じられへん奴や!!」


俺はそう呟きながら煙草の火を消し、
拾って近くにあった吸い殻に捨てた。



こんなことがあっても、
追いかけて注意することなんかはできない、
俺はそんな小心者だ。