「ん。あぁ。 すまなかった。大丈夫だ。」 「…いかがなさいました?」 武が顔をしかめる。 そりゃそうだろ。 急に立ち止まって、大丈夫って… 大丈夫じゃない人の台詞だよな。 冷静に分析はするものの 胸の中の突っかかりは取れない。 親しそうに笑う志保の笑顔が焼きついて離れない。 俺は、 恥ずかしいこと気がついてしまった。 「あ。嫉妬か。」 心地よい夜風が 体を包んだ。