ますます、黒田課長は
顔を赤くして、
照れたように頭をかいた。
「そりゃ照れるだろ?愛の告白だなんて」
いつも物腰柔らかい口調の黒田課長。
やさしそうな笑顔で
女性社員からの人気もある。
仕事も速いし、
クライアントからの評価も高くて、
もちろん
男性社員からの信頼も絶大だ。
そんな課長が
なぜ私に告白しているの??
現実味の無い告白に
私は
考えがよくまとまらなかった。
「とりあえず、
考えててね??
あ。じゃ、時間が無いから」
課長はちらっと腕時計を確認すると、
私に向き直る。
「今日は、
我慢するよ。
お疲れ様~」
ちゅっ。
「…!!か… 」
課長!セクハラですっ!!
言う前に、
右ほほに軽く触れるだけの
やさしいキスをして
足早にコピー室を退散した。
な・・・っ
かぁあぁっと
体が熱くなっていくのがわかった。

