御曹司なんてお断りっ◆


門の前で市川さんが車を止めて、
ドアを開けようとさっと降りてきてくれるより早く、
家の門がガチャっとあいて、
誰か飛び出して来る。


「お母さん!!」

ーーなんで??

早朝のこんな時間になぜお母さんが??


混乱していると、
市川さんがドアをさっと開けてくれて、
私も急いで飛び出した。


「志保!!おめでとーーっ♪」

「え??えーー??何?」

「えっと、こちらが昴さん?」

母はいきなり抱きついてくるなりドアを開けてくれた市川さんに話しかけた。


「---いえ。私は昴様の秘書をしております。
 市川 武と申します。」

「あら、カッコいいのね。
 ま、あなたもいらっしゃい。
 
 あ、車はそのままでもいいわよ~。」

母は強引に、そのまま近くにいた使用人に
いくつか声をかけ、
引きずる様に私と市川さんを家に引き入れた。


「ちょっと!お母さんっ。私仕事がーー」

「あはは。志保の会社なら私が電話連絡しておいたわ♪
『家庭の事情で休ませます』って。

 えっと、市川さんっておっしゃったけ?
 貴方の会社にも連絡させるわね~~~」

「…え?でもーー」

有無を言わせぬ母の言葉にさすがの市川さんも
戸惑っているようだ。