御曹司なんてお断りっ◆


ーーーん?
あれ?

「あの…神路さん…
 昴と、大学で同級生なんですよね?」

「そうだよ。

 え?あぁーーーー


 志保ちゃん知らなかった?

 昴は飛び級でアメリカの大学に来てたんだよ。
 だから、同級生。」

「えーー!!!」

志保は思わず立ち上がった。

建志は苦笑しながら志保の様子を眺めている。

「頭も…いいのかぁ。」

「すごいねぇ。スバルさん。
 頭もよくて、顔もよくて、スタイルよくて、
 家柄もすごくて、仕事もできる男。」

「そうそう。
 嫌な奴なんですよ、昴は。」

あはは。と神路さんは楽しそうに笑った。
その様子から、親しさが伝わってきた。


「ちょっと、お父さん。
 いつまでここにいるの?」

「美月。いやぁ、ごめんごめん。
 こちらの、志保ちゃんは昴さんの恋人だったからーー」

「え?!昴お兄ちゃんの?」

美月はびっくりして
志保をじっと見つめる。

志保は曖昧に、にこりと微笑んだ。