御曹司なんてお断りっ◆


改めて神路さんを眺めるが、
若くて清潔感のある白いコック服が爽やかによく似合う。

昴と大学で同期だと言っていたので
年は、昴とそんなに変わらない・・・・?

それなのに、あんなに大きな子が?


あ。そうか、奥様の連れ子とか?


あまり、詮索するのも失礼なので、
志保は言葉を継ぐんだ。

「…くす。志保ちゃん?
 僕は学生結婚だったんだ。ちょうど美月が生まれたのが大学生だったな。」

神路さんがにこりと優しそうに笑った。

「す・・すいません。」

顔に出ていたらしい。

志保が詫びるが、神路さんが軽く首を振る。

「いえいえ。 
 昴も、その頃12歳ぐらいだったから、妹みたいにかわいがってくれて
 あいつ、あぁ見えて、結構子供好きだよ。」

「へぇ。」

意外な一面に志保は感心した。