志保は眉間にしわを寄せて、

「もうねっ。こんなスウィートに連れ込む時点で、
 すでに、「御曹司」オーラぜんかいですぅっ」



もはやクレーマーだ。
もしかして、志保…酔ってる?



「だいたいねっ。強引すぎるのよ。
 キスも、自分勝手に無理やりしちゃって。
 

 私だって、理想のキスぐらいあるんですっ。

 初めてだったのにっ。」




ーーーはっ?



「それにねっ。なんでそんなに甘い言葉をストレートにささやくのよっ
 そんなきれいな顔でささやかれたたら
 ドキドキして、心臓が持たないわっ」

志保は、だんっと足を鳴らす。



「私がいくら冷たい言葉を言っても、
 優しい笑顔で返すしっ。


 試す様に一時間で商談してこればっていったら
 あっさり仕事もこなすしっ。
 
 なんで、そんなにやることが
 いちいちスマートなのよっ

 いい男過ぎて、逆に腹立つわ

 なんなのよぉぉっーー」

志保は、はぁはぁと肩で息をした。

「えっと…それは、つまり。

 志保は俺のこと、好きってこと?」

熱烈なラブコールに
俺は顔が赤くなるのがわかる。