「人工的な光だけど色とりどりで 綺麗だなと思うよ?」 志保はそっと窓に指を当てて外に見とれている。 「人工的な光ってーー志保らしいな。」 「え?何よ?」 「別に?面白かっただけ。」 俺はそっと志保の後ろに回り込んで ゆっくりと志保の肩から手手を伸ばして、ぎゅっとした。 「きゃ。あのっ…」 「何?」 後ろから抱きついたらダメだった? 「あの。ちょっと…」 志保が動揺している。 不意に ~~♪♪ 俺と志保を邪魔するかのように 携帯の音が響く。 そのまま口説くチャンスだったのに。