御曹司なんてお断りっ◆


俺はグラスに残ったワインを飲み干す。


「志保。さっきここの部屋を取ったんだ。
 夜景も綺麗だから、一緒に行こう?」

「へ?ちょっと…強引じゃない?
 私の気持ちは無視なの?」

志保はちょっとムッとする。
志保のそーゆー反応が俺は好きだったりする。

「ダメだった?」

とりあえず、
志保の顔を覗き込む。

「ダメっていうかー…」

「じゃ。いいってことで。」

はい。決定。

強引さも必要だろ?



俺は、
食後のコーヒーもそこそこに、
さっさとレストランを出た。


目的地はホテルの最上階。