「好きだよ。一緒にいたいと思ってる。」
駆け引きは好きじゃないし
どうあがいても、この言葉しか出てこないので
あっさり口に出してみた。
女性ってこういうの口にしてほしいってタイプ多いよなぁ
「え?」
志保は、軽くほほを赤くして、まだ残っているデザートに目を落とした。
「俺は、いつも志保のことが気になるよ?」
ダメ出しで言葉を付け加えてから
俺は志保からの返事を待った。
「あのっ。
……私は、昴さんのそういう
『女に慣れている』発言が…困る…
どう返事をしていいか。
どうとらえていいか。
こういえば、女って喜ぶんだろ?みたいな発言が
なんか…」
志保は口ごもる。
俺も、口ごもる。
確かに、『女性』ってこんなの好きだろうなって
思って発言してたりしていたかも。
志保の心に届いていなかったんだなと思って
これは、かなりへこむ。反省。
「なんか、ゴメン。」
「あ。違うくてっ。」
志保はあわてて顔を上げる。

