昨日、ふらりと立ち寄った

雑貨屋さんに

私たちを思わせる物が

並んでいて、

私は思わずそれを

3つ購入していた。


赤い小さなギンガムチェックの袋を

それぞれ敦と優へ手渡す。


「開けてみて」


私の言葉を合図に

2人が袋の封を開けて

中身を手のひらに滑り出す。


「ストラップ、か?」


訊ねる敦に、私はこくんと頷く。


私たち3人を

形にしたようなもの―――


それは、

クローバーのチャームが付いた

短めのストラップ。


四葉ではなく、三つ葉。


その葉っぱの1枚1枚が

それぞれ、私、敦、優を

表しているように見えて、

私は迷わず3つ

レジへと持っていったのだ。


「ありがとう、

 彩加ちゃん」


「サンキュ」


敦も優も優しく微笑んで

ストラップを軽くふって見せた。