家からの最寄り駅にある

コンビニの前に到着する。


携帯電話を取り出して

時間を確認する。


約束の時間である

10時10分前。


仕事が不規則で

夜型の敦にしては

この時間の待ち合わせは珍しい。


大抵、何をするにせよ

お昼前後になるはずなのに。


それにしても

脚がスースーしてなんだか

落ち着かない。


履き慣れないスカートを

着ているせいなんだけれど、

こんなにも風が入るのならいっそ

いつもと変わらない

ジーンズにすべきだっただろうか。


そう思いながら

流れていく人の波を

ぼうっと眺めていた。


「おう、彩加」


大きな声で呼びかけられ、

その声のする方へ顔を向ける。


「敦! ど、どうしたの?

 それ……」


笑顔で現れた敦の姿に

思わず絶句して言葉が出てこない。