穏やかな口調とは裏腹に、

2人は鋭い視線を交わらせる。


目の前でなされる2人の会話に、

どんな言葉を

口にすればいいのか分からず

視線を落とす。


「彩加」


呼びかけられ、

その声の方へ視線を向ける。


敦はいつもと

なんら変わらない

イタズラな笑みを見せて

言葉を続けた。


「彩加ももう

 分かってるとは思うけどさ。

 俺は小せぇ時から

 ずっと彩加のことだけ見てきた。

 彩加は俺にとって

 すっげー特別なんだよ」


そう言うと

敦はウインクを私へ投げた。