「じ、じゃあ……。

 敦が『ユウ』って

 名乗ってたのって……」

「バーテンダーの仕事ん時に

 『ユウ』って名乗れば、

 お客からなにか

 手掛かりがあるんじゃねーかって」


この言葉で私の中にあった

敦の疑惑がパチンと消えた。


仕事時間が不規則なのも、

朝起きる時間が遅いのも、

『ユウ』という名前も。


全ては越智の両親から訊いた

『双子の兄弟』を探すため。


まだ見ぬ“カタワレ”を

捜し求めていたんだ。


私たちの会話を

静かに訊いていた優が、

一つ咳払いしてから話し始めた。