敦も優も1人っ子、なのか。


「じゃあ、

 ……優くんの両親には

 ご兄弟いるの、かな?」


勇気を出して、

私の中に眠っていた

もう一つの疑問を

優にぶつけてみる。


人の家庭を土足で

入り込むような質問に、

優は怪訝そうな顔をする。


この質問は

言わなかった方が

よかったのかもしれない。


そう思って

私が口を開きかけたと同時に、

優の柔らかい声が響いた。


「俺の両親もお互い1人っ子。

 そう考えたら

 1人っ子ばかりだな、

 俺の家族」


そう言って軽く笑う優に、

私は少しだけ安堵した。


優の言葉を信じるなら、

敦と優の間には

何も関係性がない。


やっぱり、2人は

ただそっくりなだけなんだ。


他人の空似。