駅を基準にして、

大学があるのとは

反対側へと私たちはやってきた。


まだ朝早いせいか、

普段でも静かな街は

より一層ひっそりとしている。


優と手を繋いだまま

歩くこと数分。


24時間営業のファミレスが

目の前にぽつんと見えてきた。


「そこに入ろう」


優の言葉に素直に頷く。


こんな閑静な住宅街にも

ファミレスがあることを

初めて知った。


私って、

自分に必要だと思うこと以外、

本当に何も知らないんだな。


9時をまわったばかりの店内は

他にぽつりぽつりと

数人の客がいるだけで、

思っていた以上に静かで

落ち着ける環境だった。


案内されたテーブルに

優と向かい合うようにして座ると、

取り合えず飲み物だけを

オーダーする。