確かに敦の言う通り

私は面倒な女かもしれない。


でも、やっぱり

来たからにはそれなりに

楽しみたい。


人の波で酔いそうに

なったとしても。


それにこんなワガママ、

敦だからこそ言える。


きっと優と一緒だったら

私は何も言わずに

こくんと頷いてしまうだろう。


「じゃーさ、彩加。

 映画でも観るか?」


さらりと振り返り

ニカッと笑顔を振りまく敦に、

私は自然と首を縦に動かしていた。