あんなに再会を

待ち望んでいた相手。


敦を目の前にしているのに、

私の心はなんでこんなに

虚しいんだろう。


交わす言葉のテンポは

昔と変わりなく心地いい。


でも、時折覗かせる

別の一面が敦との

僅かな距離を感じさせる。


こうして敦が

もう一つの携帯電話で

メールを鮮やかに返す姿なんて、

私は見たくなかったのに。


「よし、これでオッケーっと」


ようやく区切りがついたのか、

ぽつりと呟くと携帯電話を

もう片方のポケットにしまった。


「……やっぱり、敦は変わったね」


私の言葉に敦は

不思議そうな表情を浮かべて

首を傾げる。


と思ったら、今度は

得意気な顔をして

髪をさらりとかき分けた。


「俺、変わった?

 チョー、イケメンになったっしょ」


イケメン、か―――


敦の言葉に私は苦笑しつつ

小さく頷く。