そうだよね。


卒業して10年も経てば、

誰だって変わってしまうよね。


少なからず、

私でさえちょっとは

変わってると思う。


敦はそのふり幅が

人より大きかった、

ただそれだけ。


私は自分を納得させるように

小さく頷くと、

テーブルに置きっぱなしにしていた

料理を手にし口に運ぶ。


女の子との会話が

終わったのだろうか。


肩に回していた手を

ひょいと退けると、

敦が軽く右手を上げて、

私たちの元へ軽やかな足取りで

帰ってきた。


「彩加。楽しんでるかー。

 なんか、超つまんなさそうな

 顔してんぞ」


「ご心配なく。

 私はちゃんと楽しんでるから」


皮肉たっぷりな言葉を返す。


しかし、

敦は全く動じていないようで、

ふんわり笑顔を見せて

言葉を続ける。


「せっかく俺たち

 再会したんだしさ。

 彩加、携帯番号教えて、な」