ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ


「ん〜うぅっるさいなぁ。」

私はしつこいアラームの音で目を覚ました。

「って!」

今日は高校生活一日目だ。
待ちに待った入学式です。

いつもより一時間も早く起きちゃった。

顔を洗って歯を磨く。

鏡の前で気合いを入れて髪の毛を結んだ。

高い位置で一つに結ぶポニーテール。

「♪〜♪〜♪〜」

新しいブレザーの制服を着て、鏡の前に立った。
「よしっ。完璧!なかなか似合ってるかなぁ♪」

私は携帯の時計で時間を確認して家を出た。


「行ってきまーす。」

誰からも返事はない。
そりゃ当たり前だ。

何でかって、私は今年から一人暮らしを始めたからだ。

息苦しかった家族からやっと解放されたんだ。



私はまだあまり見慣れない町を見渡しながら歩く。

私の家から学校までは歩いて約20分だ。

携帯の時計はまだ7時40分だった。

「ちょっと早く出過ぎたかなぁ…。」

私は近くのコンビニに寄った。そこで少し時間を潰し、ジュースとお菓子を買って出た。
そしてまた学校へ向かって歩き出した。


学校に近づくにつれてだんだんと緊張感が高まる。

「はぁ〜ドキドキするなぁ。」

私はこの高校生活にいろんな期待を膨らませていた。


…何か緊張しすぎてかな…?気持ち悪くなってきた……。

頭クラクラしてきたてき…。


バタッ。


私は学校まであと少しのところで倒れてしまった。