「俺がぶつかったから悪いんだ。だから、お詫び」
「崩れたプリンは?」

私が聞くと、男の子はもう一つ袋を出して言った
「これだよ」

私は崩れたプリンの入った袋をとって変わりに新しいのを渡した。

「これは、私が食べる奴だからいい。…それと、いくらだった?」

男の子は苦笑いでこう言った。

「いいよ。俺がぶつかっちゃったせいなんだし」
「そんなわけにはいかない。」

私は300円を男の子に渡した。

「これで…足りる?」
「いいって言ってんのに…」

口ではぶつぶつ言いながらも男の子はお金を財布にしまった。

「ふぅ…あ、そろそろ帰らないとお母さん達心配するから。…帰るね」