緋と微熱と狂想曲【上】





でもその時、私の頭の中にはある一つの考えが浮かび上がったんだ。



和夏の機嫌を損ねず、且つ合コンに参加しなくても済む正当な理由となるものが。



「ごめん、和夏!
やっぱり合コンには行けないや」



私は残念そうに眉をハの字にして断りを入れる。



「えぇーっ、どうして!?
依茉、午後は空いてるって言ったじゃん!」



和夏は不機嫌そうな顔になってさっきよりも強く私の腕を掴む。



い、痛いっ…!



そう思ったけど私は申し訳無さそうな顔をしてさらっと言った。



「私、彼氏いるから…」



その言葉に、



「ええっ!?」



喫驚した声を上げたのは今度は和夏の方だった。