「良かったね?」
「皐月くん…」
隣で足を組み換えながら歌詞が流れるテレビ画面を見つめて皐月くんは囁いた。
「依茉、歌いたく無かったんだろ?」
!!
「何で、それ…」
「依茉、困った様な顔してた」
「嘘っ!」
私、そんなに嫌そうな顔してたの!?
嫌な子に思われちゃったかも知れない!
急いで恵ちゃんと癸ちゃんとの方へ視線を向けると。
……。
二人とも何やら肩を寄せ合ってきゃあきゃあ言っていて私の事なんて眼中に無かった。
男子の方に目を向けるも、歌っている但馬くん以外の二人は
ひそひそ話しながら恵ちゃんと癸ちゃんの方を見ている。
ははーん。
二人に気があるんだな。
一瞬で分かった。
