「ほら、飲み物でも飲めば?」
いつの間に注文していたのか、皐月くんが烏龍茶の入ったグラスを私に渡した。
「有り難う」
私はそのグラスを受け取って一口飲む。
緊張感が少しずつ解れてゆく様な気がした。
『ねー、依茉ちゃんも皐月くんも歌いなよ!』
恵ちゃんがマイクを差し出してくる。
えー…。
こう言うの苦手なんだけどな。
差し出されたマイクを受け取るのを戸惑ってしまう。
『今、但馬が歌ってるからさー。
有賀くんの歌う所見てみたいし!』
『あ、私もー』
恵ちゃんの横から癸ちゃんがひょこっと顔を出した。
そ、そんな事言われても苦手なもんは苦手なんだよー…。
手に握るグラスへの力を強めた時。
