「喫茶店の中や道の真ん中で虫を取った時に、依茉が気付いて悲鳴上げたら視線集まるし。
恥ずかしい思いするの嫌だろ?」
「うん…」
…確かに。
って言うか皐月くんそこまで考えてくれてたんだ。
皐月くんの優しさに心が温かくなる。
「依茉の背中を少し叩いたらさ、
虫がびっくりして何処かへ飛んで行くだろうと思ったんだけど全然ダメでさ…」
あ、あの一瞬の痛みはそう言う事だったのか!
私の中で背中に衝撃を受けた事が思い出される。
「でも依茉の首筋に移動しちゃって…
取るの大変だったんだからな」
皐月くんはそう言って小さく息を吐いた。
いきなり首筋に小さな痛みを感じたのは虫が止まったからなんだ…!
