「そ、んな事っ…」
息も絶え絶えに彼の事を見上げる。
彼の拭った手の甲からは私と彼を繋いだ銀の糸がつーっと引いて切れた。
それが唾液だと分かると私の頬は一気に紅潮した。
「何。照れてんの?
餌のくせに」
“生意気なんだよ”
彼はそう言うと前触れも無く私の首筋に噛み付いた。
何の躊躇も無く。
グッ、と彼の犬歯が私の肌を刺す。
「痛…!」
そう叫んだのも束の間、次の瞬間には
ズズッと血を吸われる音と計り知れない快感の波が私の中を満たした。
「ふ、やぁ…ぁっ!」
私は彼の着ている白シャツの胸元を弱々しく握って意識を手放した。
“馳走様”
意識が飛ぶ瞬間に聞こえたのは満足げに笑みを浮かべる悪魔の声だった──
