「…つまり、こう言う事」



私の話を聞き終えた皐月くんは片手を口元に置きながら私が今しがた説明した事を言い直した。



「友達の和夏ちゃんに合コンに誘われたけど依茉は行きたく無かった。

だけど和夏ちゃんは依茉にとって大学に入ってから出来た初めての友達だから断り難かった」



「うん」



「でもどうしても合コンに行きたく無かった依茉は和夏ちゃんに咄嗟に“彼氏がいる”って嘘を付いた。

そしたら和夏ちゃんを傷付けず、依茉も合コンに行かないで済むと思った」


「うん、そうなの…」



全く以てその通り。
ここまでは自分の中でも良い考えだと思ってたし失敗するとも思って無かった。



「だけど和夏ちゃんが一人でに盛り上がって
“依茉の彼氏も合コンに連れて来れば良いじゃん!”
って事になって結局は断れ無かった、と」