「依茉の不安そうな顔が好き。
震える姿が好き、恐怖に怯える…
その顔が好き」
皐月くんは両手で私の頬を包み込む様に触れる。
「ひっ…」
そんな…!!
その言葉を聞いた途端、みるみる内に顔が青ざめていくのが自分でもはっきり分かった。
「そう、その顔。
ずっと見ていたくなる。
…もっと見せてよ」
チュニックを肩下までずり下げられて、私は我に返ったかの様に暴れだす。
「嫌、嫌、やめてっ!」
手で皐月くんの胸を思い切り押して、足をばたつかせて。
必死に抵抗する。
だけど、皐月くんは冷たい目で私を見ているだけでびくともしない。
代わりにテーブルの上に置いたペットボトルに足が当たって、床に落ちた。
ドッ、
と鈍い振動がフローリングにこだまする。
