「考えてるよ、いつも」
私が問い掛けた声と皐月くんの答えが交わっているかは分からない。
それに対しての応えなのか、知る術も無い。
だけど――
「いつも。
痛い程考えてる、
無力や痛みや拒絶、絶望の総てを」
鋭い眼光に、金縛りになったかの様な感覚に陥る。
「っ、」
次に出す言葉が見付からなかった。
言い過ぎた、でしゃばり過ぎたとも思った。
皐月くんへの怖さが怒りに変わってしまっていたから。
我を忘れて思いのままに叫んでしまったけれど。
これから私はどうなるんだろうか――。
ピーポーピーポー、
異様な空間の中、遠くで救急車のサイレンの音が
切り裂く様に束の間の静寂を破った。
