そして双眼に飛び込む様にして入ってきた光景に、
私はただ目を見開く事しか出来無かった。
其処には、目の色を赤く光らせた皐月くんと
首筋から噛み付く様にして血を啜り取られている、女の人。
…間違い無い、あの時カウンター越しに座っていた女の人だ。
顔、服装、を見て確信した。
皐月くんが音を立てて血を啜る度、女の人の身体は痙攣し表情は恐怖の色で歪んだ。
ズズ、ズズズズズッ…
『嫌ぁああ…!
もう、やめ、て…』
耳障りな音と悲鳴が交互に空間を支配する。
女の人の着ていた服は殆どが赤く染まっていて、どれだけ多くの血が摂取されているのかが安易に想像出来た。
目を、耳を。
閉じて塞いでしまいたくなる光景。
