「外の様子はこの扉を少し開けるだけで分かるから見ると良い。
そして知ると良いよ、皐月がいつも此処で何をしているかを」
「……。」
皐月くんが今している事。
何と無くだけど分かる。
予測が付いている。
「分かってます、皐月くんがしている事」
“つもり”だった。
そう自分自身に言い聞かせる事でこれから先の不安を和らげようとした。
でも、
「いや、分かって無いね」
彼は無情にもそう言い放った。
…!?
「で、でも私はそれを一度経験して――」
…今、皐月くんはきっとあの女の人の血を吸ってる。
昨夜、私は皐月くんに血を吸われた。
だから、そんなにショックは――