「皆、血を吸われる時さ
だらしなく喘いだり涎垂らしたりさ…
寝る時なんか、そんなつもり無いのに勝手に股開くんだよ?」
皐月くんはクッ、と声を殺して笑う。
何が可笑しくて笑ってるのか分からない。
だけど私はこの時、皐月くんの事を怖いと感じた。
“吸血鬼”としてじゃ無く、一人の男として。
「本当、滑稽だよ」
「っ、」
ぞくりと身悶えする程の冷笑。
私は何も言えなかった。
「依茉はいつまで持つかな…?」
そんなの…
「…分かんないよ」
いつまで持つかな、って。
それは餌として?
それとも女として?
皐月くんに惑わされなければ、酔わなければ、堕ちなければ。
そしたら、いつか。
貴方との未来もあると言うの──?
私は唇を引き結んだまま、その場に立ち尽くしていた──。
