「美味しかったかい?」
「とっても。
>有り難う御座いました」
すっかり喉が潤った私は機嫌が良くなり、満面の笑みで返事をする。
「ははは、そりゃ良かった。
それにしても、お嬢ちゃんのその屈託無い笑顔。
本当に中学生みたいだねぇ」
「もう、違いますからっ!」
むうっ、と頬を膨らませる。
「そう言う所が、幼く見えんだよ」
おじさんは、がははと笑った。
この人にはこれ以上、何反論しても無駄かも。
そう思った私は否定するのを諦める事にした。
「お嬢ちゃん、名前は何て言うのかい?」
「…名取依茉です」
「珍しい名前だな」
「いつも言われます」
「まあ、可愛らしい名前だとおじさんは思うよ」
「…有り難う御座います」
素直にお礼を述べる。
