緋と微熱と狂想曲【上】





「やったあ!」



私は手を叩いて飛び跳ねる。



この暑い中、さっきから喉はカラカラで何か飲み物を口にしたいと思っていた所だった。



そこで缶ジュースなんてラッキー過ぎる。
おじさんに年齢間違えられて良かったっ!



現金な私は早くも笑顔全開になった。



「オレンジ、アップル、ピーチ、パイン、グレープ。
どれが良い?」



「ピーチで!」



私は即答した。



「了解。

んじゃ、今店から取って来るからちょいと其処で待ってな」



「はいっ!」



店の中に消えて行くおじさんの姿を笑顔で見送った。



何だ、おじさん良い人じゃん。



この店に立ち寄って良かったかも…



早くもそんな事を思っていた。