緋と微熱と狂想曲【上】





「あ、あの…っ」



“何か勘違いしてませんか?”



私がそう問い掛けるよりも早くおじさんは言った。



「皆まで言わずとも分かる。
だがお嬢ちゃん、これは法律で決まっている事なんだよ」



おじさんは一人でに酔っているのか、うんうんと腕組みをしながら頷いている。



こ、これはっ…

完全に勘違いされているっ!



根拠は無くとも、そう感じ取った私は何だか目眩を起こしそうになった。



もし私の予想が当たっていたとしたら、おじさんは何て失礼な人なのだろう。



そ し て !



勘違いも甚だしいわ、バカ野郎!
と喝でも入れてやりたい位だわ。



そう思った。



「…おじさん、何か勘違いしてますよねぇ」



私は口元をひくひくと痙攣させながらも笑顔を努める。