緋と微熱と狂想曲【上】





初めて来た商店街でお目当ての店を自力で見付けるなんて無理があるよね…。



そう思った私は誰かにSun Shineのお店が何処にあるのか聞いて見る事にした。



と、そこで60m位前方に開いている店を発見した。



何やら酒屋さんみたいだ。



紺色の前掛けをした中年のおじさんが店の窓ガラスを雑巾か何かで拭いている。



取り敢えず、聞いてみよう!



私は暑さで額に滲み始めた汗を片手で拭いながら小走りでその店まで駆け寄った。



「す、すみませーん!」



少し走っただけなのに息切れになり掛けて、はぁはぁと肩で呼吸してしまう。



「らっしゃい、お嬢ちゃん」



おじさんは明るい顔で私に笑顔を見せた。



私はおじさんに笑顔を向けながらも店の看板をちらりと見やる。